健康的に痩せるためには、食事管理が欠かせません。しかしあまりに厳しい食事制限は、体調を崩したり、結果的にリバウンドに繋がったりする可能性があります。
本記事では無理せず痩せるための食事管理方法を解説します。
痩せるために必要な栄養素
タンパク質
三大栄養素の一つであるタンパク質は、脂肪を燃焼させるために大切な栄養素です
。タンパク質は、エネルギーを燃やすためのホルモンや酵素の素です。
タンパク質が不足していると身体の機能が低下して基礎代謝が落ち、筋肉量が減ってしまいます。
ミネラル
ミネラルは日本語で無機質と呼ばれるものです。骨や歯をつくり、筋肉や神経の伝達に必要な栄養素です。
小魚や海藻、キノコ、牛乳などに含まれています。
無機質は身体を調節するための栄養素であり、ダイエットにおいてはエネルギー代謝の際に必要な存在です。
ビタミン
ビタミンは身体の調子を整える栄養素で肉、野菜を問わずあらゆる食材に含まれています。
ビタミンB群は代謝を助けたり、ビタミンDは筋肉を強くしたりと、ビタミンによってそれぞれ働きが異なります。
ビタミンをバランスよく摂取することで、身体の代謝が活性化します。
水分
栄養とは少し異なりますが、水分も痩せるためには必要不可欠です。
水分は各々の臓器がエネルギーを産出するために必要であり、脂肪燃焼のために水分補給もしっかり行いましょう。
ポイントはのどが渇いてから飲むのではなく、飲むタイミングを決めておくことです。
のどが渇いてなくても定期的に飲みましょう。のどが渇いている状態は、既に身体の水分が足りていないということです。そのためのどが渇くのを感じる前に水分を摂取しましょう。
注意したいのは、水は水でも冷たい水は内臓機能を低下させる原因になり、基礎代謝も下がるため逆に痩せにくくなる可能性があるため、常温か白湯がおすすめです。
痩せたいときは和食
和食は基本的にタンパク質やミネラル、ビタミンを含んだ食材を、バランスよく組み合わせて調理したものが食べられるので、痩せたいときは和食がおすすめです。
一汁三菜を基本に
食事はバランスが大事ですが、痩せるためとなるとますます食事のバランスは重要です。
和食の基本である一汁三菜はダイエットでも意識しましょう。一汁三菜は主食・汁物・主菜・副菜2種です。
痩せることを意識するのであれば、主食は少なめに、主菜は鶏の胸肉や牛の赤身、魚を中心としたもの、副菜では野菜やキノコ、海藻を中心としたものが食べましょう。
豆腐やキノコなど積極的に取り入れる
野菜はもちろん、和食では是非キノコや豆腐を取り入れた料理を食べるようにしましょう。
キノコは食物繊維が豊富で、美味しくて噛み応えもある上に低カロリーです。豆腐も低カロリーである上に、豆からできているのでタンパク質も含まれています。
同じ原料からできている食材でも、減量中はできるだけ糖質や脂質が少ないものを選びましょう。
例えば豆腐と厚揚げがあったら、豆腐の方が揚げていない分、脂質が少なくておすすめです。
少し例外もあり
和食の中にも痩せるためには、向いていない料理があります。
お寿司のような炭水化物を中心としたものや揚げ物などが挙げられます。
和食はやはりお米を使った料理が多いです。お寿司や丼ぶり、炊き込みごはんなど美味しいごはんものがあります。
しかし痩せたい場合は糖質を減らさなくてはならないので、ごはんものは控えましょう。
また和食は天ぷらを筆頭にさまざまな揚げ物がありますが、減量したいときに脂質は大敵です。たまに食べる程度に留めて、普段の生活では控えましょう。
また煮物は砂糖やみりんを多く使われる場合があります。
痩せたいのであれば、いつもより糖質を含んだ調味料は少なめにするのをおすすめします。
痩せるための食べ方
まずは野菜から
野菜から食べると、野菜に含まれている食物繊維のおかげで血糖値の上昇が緩やかになるため太りにくくなります。
もし血糖値が急に上昇すると、身体はインスリンというホルモンを大量に出して血糖値を下げようとします。
このインスリンが厄介で、脂肪の合成を促進したり、処理しきれず余った糖が脂肪として蓄えられたりという恐ろしいこと起こるのです。
ちなみに野菜とは言っても、イモ類や根菜、カボチャといった野菜は糖質が多いので、一番最初は控えた方がよいでしょう。
野菜の後はタンパク質、最後に炭水化物・糖質の順番で食べるのが完璧です。
血糖値が急に上がり、急降下することを血糖値スパイクといいます。
血糖値スパイクは血管へのダメージを与えるので、動脈硬化が起きて脳卒中や心筋梗塞の可能性が高まります。
減量という話だけではなく健康のことも考えた上で野菜から食べることをおすすめします。
ゆっくり食べる
食事はよく噛んでゆっくり食べた方が痩せやすいです。
早食いだと食べるスピードに脳の満腹中枢が追いつかず、脳が満腹と感じた頃にはもう食べ過ぎてしまっているという状況になります。
また早食いはあまり噛めていない場合が多いです。
よく噛んで食べることで、食べるスピードが必然的に遅くなり、脳が満腹を感じやすくなり食べ過ぎを防ぐことができます。1口30回程度を心がけて咀嚼しましょう。
食事管理で痩せにくくなったと感じたら
必ず来る停滞期
ダイエットをしていると必ず訪れるのが停滞期です。食事管理も運動もきちんと続けているのに、 体重が落ちづらくなる時期がきます。
なぜこのような停滞期が訪れるかというと、ダイエットの状況に身体が慣れてしまうからです。
運動しつつもカロリーの低い食事でも問題なく過ごせるよう、身体は基礎代謝を落とします。
最低限のカロリーでも生きていけるような身体に自然と切り替わるのです。
基礎代謝は生命活動を維持するための最低限のエネルギーであり、基礎代謝量は身体が何もしなくても消費していくカロリーのことです。
そのため、基礎代謝が落ちると消費カロリーが減ってしまいます。
チートデイとは
では身体が最低限の消費カロリーで生きようとしている時、どうしたら基礎代謝を落とさないようにできるのでしょうか。
それは糖質を中心とした食事を多く摂取して、身体に「基礎代謝を落とすことないよ!」「糖質はしっかりとれてるよ!」と思わせることです。
カロリーの低い食事で基礎代謝が落ちる原因として、肝臓に蓄えられている糖質・肝グリコーゲンが減ってしまうことで、脳は身体が飢餓状態にあると思い基礎代謝を減らしていくのです。
チートデイは脳が飢餓状態にあると判断してしまう前に、糖質や炭水化物を多く摂取することです。肝グリコーゲンを満たすことで、停滞期を防ぎます。
チートデイの方法
チートデイを行うタイミングは体重が減らなくなったか、体温が普段より0.2度以上下がった場合です。
内容は体重×11g前後程度の糖質を摂取しましょう。あくまで糖質を基本とし、脂質は摂取しすぎないように注意しましょう。
ダイエットを続けていく上で、チートデイは避けて通れません。体重が減ってこなくなったと思ったら、是非試してみてください。
減量へのモチベーションを保つために
痩せるの目的を思い出す
どんなことでも目標が曖昧なまま、頑張り続けるのは厳しいものです。
食事管理を始めたのは何かしらきっかけがあったはずです。
「体重を〇kg落とす」「BMIを20くらいまで落とす」などシンプルなもので大丈夫なので、具体的な目標を定めましょう。
心が折れそうになったら、目標を思い出して自分を奮い立たせましょう。
苦手なものは無理して食べない
タンパク質やビタミン、ミネラルを積極的に摂取することを上記で紹介しましたが、これらの栄養素が含まれている食べ物が苦手だという人もいると思います。
苦手なものは無理せず、似たような栄養素をもつ他の食材にしてもよいでしょう。
食事管理とはいえ苦手なものを無理して食べ続けては、挫折してしまいます。
一口ぐらいは挑戦してみるのがよいと思いますが、やっぱりどうしても苦手で食べられないと思ったら無理せず、食べられるものをバランスよく組み合わせて食べましょう。
まとめ
食事管理は辛いイメージがあるかもしれませんが、痩せるためには避けて通れません。
しかし食事管理はしんどいものではなく、あくまで健康になるための一歩です。
本来、食事は美味しく楽しい時間のはずです。痩せる食事メニューを組みながらも、美味しく楽しめる範囲で、食事管理を続けてください。