産後の体型が気になる女性は多いかと思いますが、子育てしながらのダイエットはなかなか難しいです。
まして筋トレなんてそんな余裕もないかもしれませんが、産後のダイエットに筋トレは嬉しい効果がたくさんあります。
本記事では産後のダイエットと筋トレについて徹底解説していきます!
産後のダイエットについて
出産して2カ月後から
体型が気になるので一刻も早くダイエットしたいと思われるかもしれませんが、産後すぐのダイエットは禁物です。
最低でも2カ月程度は待ちましょう。どんな出産方法であっても、産後の身体は大ダメージを受けています。
約6週間から8週間あたりまでは産褥期と呼ばれており、身体の不調が続く時期です。
実際のところ出産してすぐは、身体の不調と赤ちゃんのお世話でダイエットどころではないかと思います。人によっては赤ちゃんのお世話などが忙しすぎて、ダイエットをしなくても痩せた!という場合もあります。
そのため産後すぐに焦ることはありません。まずは赤ちゃんのお世話をしつつも、自分の身体を労わりましょう。
そのうえで余裕ができたら始めるくらいでいいでしょう。
産後のダイエットはゆっくりと
出産後のダイエットは早く始めなければ痩せない、というわけではありません。
出産後、鏡を見て横に大きくなったと思われる場合は、妊娠・出産で広がった骨盤も原因の一つです。
広がった骨盤を骨盤ベルトなどを装着し、正しい位置に戻すのを出産後3カ月から半年以内に行うと、骨盤が元に戻りボディラインを落ち着かせることができる可能性が高いです。
ダイエットに関しては半年以内に痩せないと今後も痩せない!というわけではありません。
むしろ産後に無理なダイエットをすると、肌にツヤがなくなったり、爪や髪がボロボロになったり、必要な栄養素さえも不足してしまうかもしれません。
いくら痩せても、やつれて美しくない見た目になっては意味がないため、あくまで健康的な見た目になるために、落ち着いてきたころにダイエットを行いましょう。
産後のダイエットに筋トレがおすすめな理由
骨盤底筋をケアできるから
出産時、筋肉においては骨盤底筋が大きなダメージを受けています。
骨盤底筋は膀胱や子宮といった骨盤の中にある臓器を支えています。
目には見えないですが骨盤底筋は妊娠中から少しずつダメージを受けており、出産で赤ちゃんが産道を通るときにかなりの負荷がかかります。
この出産で傷付いた骨盤底筋を、筋トレで回復してあげられるのはメリットです。
骨盤底筋は将来更年期で受けたダメージが出てくる可能性があります。
身体の表面上は出産前に戻ったかのように思っても、骨盤底筋は筋トレでケアしなくては元に戻りにくいです。
このダメージを受けた骨盤底筋は、更年期になった頃に尿漏れやぎっくり腰の一因となります。
筋力が落ちているから
妊娠中は運動があまりできなかったり、妊娠前は問題ない動作だったのに力が入らなくなったりと感じたことがあったかと思います。
特に赤ちゃんがいるお腹周りは力が入れにくかったのではないでしょうか。
力が入らず数カ月を過ごすことになるので、腹筋やお腹周りの筋力は落ちています。
特に上記で紹介した骨盤底筋や背筋、そして腹筋などが挙げられます。
腹筋の筋力が落ちると内臓が下がったり、代謝が落ちたりします。背筋が弱まると腰痛や肩こりなど不調に繋がります。
産後に筋トレを行うのは、落ちた筋力を上げるためにもおすすめです。
運動不足だから
妊娠中はお腹が大きくて動きづらかったり、つわりで安静にしなければならなかったりで動けなかった人もいるかと思います。
妊娠中に運動不足になってしまうのは、多くの人が経験するでしょう。
その結果お腹が出てしまったり、腰痛になったりすることがあります。妊娠中の運動不足解消のためにも、筋トレは有効です。
筋トレはストレス解消になるから
筋トレにはストレス解消やイライラしにくくなる効果があります。
テストステロンというホルモンは少ないとストレスに繋がりやすくなります。
筋トレはテストステロンを活性化させることができて、やる気を上げる作用もあります。ストレスのたまりがちな産後にぴったりです。
ストレスがたまると過食の原因にもなり、さらに体重が増加してしまうという状況にもなりかねません。
赤ちゃんはかわいいですが、育児では思い通りにいかずイライラしてしまうこともあると思います。
そんな育児のストレスも筋トレで軽減できたら嬉しいですね。
睡眠の質が上がるから
筋トレをするとテストステロン以外にも、セロトニンというホルモンが分泌されます。
セロトニンは3大幸せホルモンの1つとされており、精神を安定させたり睡眠の質を上げたりする働きがあります。
産後は赤ちゃんのミルクで、なかなかまとまった睡眠がとれずに辛いことが多いので、筋トレでセロトニンを出して少しでも睡眠の質を上げたいところです。
〇〇をしながら筋トレ
家事に育児に追われて、わざわざ筋トレに時間を割けない!という人がほとんどだと思います。
そんな時は、何かをしている最中に筋トレをするのがおすすめです。
以下のように、意外と筋トレができる場面はたくさんあります。
歯磨きやお皿洗いをしながら
例えば歯磨きやお皿洗いではスクワットがおすすめです。
足を肩幅くらいに広げて、膝と足の向きはそろえます。ゆっくりと曲げて沈みこみ、膝の角度が90度になる一歩手前くらいで伸ばして元に戻します。
背筋は伸ばしつつも反り腰にはならないように注意しましょう。
寝かしつけをしながら
子どもの寝かしつけや横になっている時には、ドローインやプランクがよいでしょう。
ドローインは仰向けに寝て膝を立てた状態で、できる簡単な筋トレです。お腹に手を当てながらゆっくりと息を吐いて、腹筋に力を入れた状態を10秒キープしたら力を抜くという流れです。
横になりながらできるので、自分が寝る前にも気軽に行うことができるでしょう。
プランクは体幹のトレーニングとしてよく知られています。うつぶせの状態で床にひじをつき、腰を浮かせて頭から足まで一本の線が入ってるようなイメージでまっすぐにします。
ひじとつま先だけで支えている状態で10秒キープします。シンプルで短い時間でもできるトレーニングですが、意外ときついです。
10秒で無理して倒れたりしたら、赤ちゃんが危ないので続けられる範囲内で大丈夫です。
すべて激しい動きではないので大丈夫かと思いますが、ケガはしないように注意しましょう。
注意点
絶対に無理しない
上記でも紹介したように産後の女性は筋力が落ちており、簡単な運動でも筋肉や関節に負担がかかることがあります。
無理に運動をして痛みや違和感が生じたら、子育てに影響が出る可能性もあります。
筋トレだけではなく、食事も大幅に減らしたりするのは危険です。
子育てには体力がいるので、栄養バランスがよい食事であればしっかり食べても大丈夫なことが多いです。
産後の女性にとって一番大切なのは、本人が健康であることです。
不健康になってしまうダイエットは、やらないようにしましょう。
自分を追い込まない
普通のダイエットでは追い込むことで結果が出ることもあるかもしれませんが、産後のダイエットでは禁物です。
産後は身体も心も思うようにならず、産後うつという状態もあるほど、不安定になることが多いです。
普通の状態で結果が出るダイエットや筋トレが、産後でもうまくいくとは限りません。
しかし、うまくいかないことで気に病むことはありません。
くれぐれもダイエットで自分を追い込まないようにしましょう。
ダイエットは期間をかけて行う
妊娠・出産は女性の身体に多大な影響を与えます。
産後は自分の体型が気になるかもしれませんが、出産後の身体は体型を戻すと共に出産のダメージから回復する必要もあります。
出産後のダイエットは、半年から1年ぐらい時間をかけて行うよう意識した方がよいです。
不調を感じたら医師に相談する
筋トレをしていて何か不調を感じたら、医師に相談するようにしましょう。
まとめ
もともとダイエット目的で筋トレを考えていたかもしれませんが、ダイエット以外においても筋トレが出産後の身体にぴったりな効果がたくさんあります。
出産後のダイエットは自分を追い込む!というよりは、自分が健康になるように労わる気もちで行うのが大切です。
そのためにも筋トレはおすすめです。
ぜひ無理のない範囲で、産後のダイエットに筋トレを取り入れてください。