以前は食べる量を減らせばすぐに体重が落ちたのに、40代を過ぎてからはなかなか痩せないと感じている方も多いでしょう。
その理由の1つは、年齢とともに筋肉量やエネルギー消費が減って基礎代謝が低下することです。
本記事では、年齢に応じた正しいアプローチで代謝を上げ、無理なく痩せるための具体的な方法を詳しく解説します。
年齢とともに痩せにくくなる理由

年齢を重ねるとともに徐々に痩せにくくなる主な原因は以下の3つです。
- 運動頻度の減少
- 基礎代謝や筋肉量の減少
- ホルモンバランス
それぞれ詳しく解説します。
運動頻度の減少
運動頻度が少なくなり1日の消費量が減ってしまうことが、痩せにくくなる原因の1つです。
実際に厚生労働省が提供しているデータによると、40代の男女のうち週に2回以上、30分以上の運動を1年以上続けている割合は、女性が12.9%、男性が18.5%にとどまっていることが明らかになっています。
(参考:厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要」)
それだけでなく、体を動かす機会が減ると血流やリンパの流れが滞り、むくみやすくなったり代謝が低下したりするなど悪循環が起こります。
その結果太りやすく、痩せにくい体質になってしまうのです。
基礎代謝や筋肉量の減少
年齢を重ねるにつれて基礎代謝が低下する主な原因として、筋肉量の減少や体の変化が挙げられます。
加齢により筋肉が減ること、日常生活での活動量が減少することなどが影響して、1日の総エネルギー消費量が減少します。
以下の表は、厚生労働省が発表している性別・年齢別の基礎代謝基準値です。
年齢を重ねるにつれて、性別問わず基礎代謝量が低下していることが分かります。
性別 | 男性 | ||
年齢(歳) | 基礎代謝基準値(kcal/kg/日) | 参照体重(kg) | 基礎代謝量(kcal) |
18~29 | 24.0 | 63.0 | 1,510 |
30~49 | 22.3 | 68.5 | 1,530 |
50~69 | 21.5 | 65.0 | 1,400 |
性別 | 女性 | ||
年齢(歳) | 基礎代謝基準値(kcal/kg/日) | 参照体重(kg) | 基礎代謝量(kcal) |
18~29 | 22.1 | 50.6 | 1,120 |
30~49 | 21.7 | 53.0 | 1,150 |
50~69 | 20.7 | 53.6 | 1,110 |
また、成長ホルモンや女性ホルモンの分泌が減少することも代謝が低下する一因です。
このようなさまざまな要因が重なり合い、年齢とともに基礎代謝が徐々に低下していきます。
ホルモンバランス
年齢を重ねるにつれて、性別に関係なくホルモンバランスが変化していき、若い頃に比べて体重が減りにくくなることがあります。
女性の場合
更年期(約45〜55歳)は、女性ホルモンである「エストロゲン」が徐々に減少する時期です。
このエストロゲンは脂肪の代謝を助ける役割があるため、減少すると脂肪がつきやすくなってしまいます。
そして相対的に男性ホルモンの分泌量が増えるため、内臓脂肪もつきやすくなってしまうのです。
さらに、ホルモンバランスの乱れが自律神経に影響を与えてイライラしやすくなることがあり、ストレスからつい食べ過ぎてしまうことも体重増加の一因となります。
男性の場合
男性は女性ほど大きなホルモンの変化はありませんが、20代から徐々に男性ホルモン「テストステロン」が減少していきます。
テストステロンは筋肉量や代謝を維持するため、このホルモンが減少すると筋肉が落ちやすくなり、体脂肪率が高くなりやすいのが特徴です。
代謝を上げて痩せるためのアプローチ

ここからは、「食事」「運動」「生活習慣」の3つの観点から、代謝を効果的に高める方法を詳しく解説します。
代謝を高めるアプローチ:食事

代謝を高めるためには、タンパク質・脂質・炭水化物をはじめとする三大栄養素を毎食摂取し、バランスの良い食事を心がけることが大切。
三大栄養素の主な役割は以下のとおりです。
【タンパク質】
- 筋肉・臓器・皮膚・髪の材料
- 代謝の促進
- 免疫力向上
- ホルモンや酵素の生成をサポート
【脂質】
- エネルギー源
- 細胞膜やホルモンの材料
- 脂溶性ビタミンの吸収をサポート
- 体温維持や内臓の保護
【炭水化物】
- 体や脳の主要なエネルギー源
- 筋肉の疲労回復をサポート
- 脳の働きを維持、集中力向上
とくに筋肉や体を作る材料となるタンパク質は不足しやすいため、意識して摂取しましょう。
これらの栄養素をしっかり摂取することで、体がエネルギーを効率よく消費できるようになり、結果的に代謝向上に役立ちます。
1.代謝を促進する栄養素を取り入れる
代謝向上や血行改善に効果的な栄養素は以下のとおりです。
- タンパク質
- ビタミンB群
- 食物繊維
それぞれ詳しく解説します。
タンパク質
適度な運動で筋肉を増やすためには、材料となるタンパク質が欠かせません。
さらに、タンパク質を消化するには多くのエネルギーが必要となり、これが食事による熱の生成を促すためカロリー消費が多くなるのです。
タンパク質を多く含む食材は以下のとおりです。
- 肉類(赤身肉や鶏肉など低脂質なもの)
- 魚類
- 卵
- 大豆製品
- 乳製品
各食材に含まれるビタミンやミネラルなどの栄養素は異なるため、肉や魚、大豆製品などさまざまな食材を取り入れるよう心がけましょう。
ビタミンB群
ビタミンB群は、糖質や脂質、タンパク質の代謝を助け、エネルギーの消費をスムーズにする大切な役割を担う栄養素です。
以下のような食品に豊富に含まれており、積極的に取り入れることで基礎代謝の向上が期待できます。
- レバー
- 青魚
- 豚肉
- 卵
食事だけで摂るのが難しい場合は、サプリメントを活用するのも1つの方法です。
食物繊維
食物繊維には腸内環境を整える働きがあります。
腸内バランスが乱れると、便秘や下痢など消化器系に影響を与えるだけでなく、基礎代謝が低下しエネルギー消費効率が悪くなることがあります。
さらに、免疫力低下や感染症にかかるリスクも高まるため、できるだけ毎食取り入れて腸内環境を整えましょう。
食物繊維は以下のような食材に多く含まれています。
- 豆類
- 野菜類
- 果実類
- 海藻類
- キノコ類
厚生労働省が発表した「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、18歳〜64歳の男性は21g以上、女性は18g以上の食物繊維を摂取することが推奨されています。
しかし、日本人の平均的な食物繊維の摂取量は1日約14gであり、多くの人が不足気味です。
毎食少しずつ取り入れ、目標摂取量を目指しましょう。
2.欠食・早食いに注意する
食事を抜くと、体は飢餓状態と認識して栄養を蓄えようと働きます。
その結果少ない食事でも痩せにくい体になってしまうので、食事を抜くことは避けましょう。
また、食事間隔が空きすぎると次の食事で血糖値が急激に上がり、その血糖値を下げるために分泌されるホルモンにより脂肪が付きやすくなるリスクもあります。
1日3食+適度な間食を取り入れ、長時間の空腹を作らないよう意識しましょう。
さらに、よく噛んで時間をかけて食べることで満腹中枢を刺激して、食べ過ぎを防ぐことも可能です。
代謝を高めるアプローチ:運動

筋肉量が増えることで基礎代謝が上がり、安静にしている状態でも消費するカロリーが増加します。
これにより日常生活の中でのカロリー消費が増え、体重管理や健康維持に大きな効果が期待できるのです。
1.筋トレで代謝向上
とくに筋トレは、効率よく筋肉をつけるのに最適。
ジムに行けなくても、スクワットやプランクなど自宅でできるエクササイズでしっかりと体を鍛えられます。
糖質がエネルギー源として利用されるため、食後1〜2時間後に行うのが理想的です。
2.有酸素運動で脂肪燃焼を促進
有酸素運動は「脂肪」をエネルギーとして使いやすい運動です。
そのため、筋トレとあわせてウォーキングや軽いジョギングなどの有酸素運動を行うことで、脂肪燃焼効率がさらに高まります。
1日15分程度から始め、無理のないペースで継続することが大切です。
代謝を高めるアプローチ:生活習慣

食事や運動に気を使っているのになかなか痩せない場合は、生活習慣を見直すことをおすすめします。
実は、睡眠の質やストレスも代謝に大きな影響を与えるのです。
1.良質な睡眠で脂肪燃焼をサポート
十分な睡眠をとることで成長ホルモンの分泌が促進され、脂肪燃焼がスムーズに。
逆に、睡眠不足や不規則な生活はホルモンバランスを乱し、代謝を低下させる原因となります。
毎晩同じ時間に寝る、寝室の環境を整えるなどを意識して質の良い睡眠を確保しましょう。
2.ストレスをためない工夫も大切
ストレスが多いと、体内で「コルチゾール」というホルモンが増え脂肪が蓄積しやすくなるため、リラックスできる時間を意識的に作ることが大切です。
趣味や軽い運動、深呼吸など自分に合った方法でストレスを解消しましょう。
代謝を味方につけ、いつまでも痩せやすい体を目指そう

40代や50代になると代謝が低下し、これまでと同じ方法では痩せにくくなります。
しかし、筋肉量を維持・向上させる運動や代謝を高める食事、生活習慣の見直しなど、少しずつ新しい習慣を取り入れることで、代謝を上げて痩せやすい体をつくることが可能です。
いろいろなダイエットを試してきたけどなかなか痩せない方、最短コースで痩せたい方はパーソナルジムでのダイエットもおすすめ。
本記事を参考に、代謝の高い状態を保ち、健康的で効率の良いダイエットを目指しましょう。