お腹周りのお肉が気になる、太りやすくなった、と感じることはありませんか?
多くの方が、40歳を過ぎたあたりから「中年太り」を意識し始めます。
これは、基礎代謝の低下、ホルモンバランスの変化によって、痩せにくい循環が生まれてしまっていることが要因です。
しかし、中年太りのメカニズムを知れば、どんな女性でも健康的で美しい身体を手に入れることができます。
本記事では、中年太りの実態、効果的な食事法と運動方法のポイントをご紹介します。
なぜ中年になると太りやすく、痩せにくいのか
基礎代謝の低下
痩せにくくなってしまう最大の原因、それが「基礎代謝の低下」です。
基礎代謝とは、体温の維持や呼吸など、人が生きていくために必要な最低限のエネルギーのことです。
基礎代謝が低いと痩せにくくなり、他にも体温の低下、月経不順、冷え性や疲労感、汗をかきにくい体質になってしまいます。
個人差はありますが、基礎代謝は大体12〜14歳頃をピークに、加齢、食生活習慣の乱れなどによって低下していきます。
また、運動時の活動エネルギーも低下するため、同じ運動量でも若い頃より痩せにくい体になってしまうのです。
そのため、基礎代謝を上げるには適度な運動や食生活の改善、身体を温めることが最善といえます。
女性ホルモンの低下
多くのホルモンは加齢とともに分泌量が低下していきますが、卵巣機能が低下する更年期には「エストロゲン」という女性ホルモンの分泌が特に減少します。
エストロゲンには中性脂肪の蓄積を防止する効果があり、低下することで体内に中性脂肪が溜まり、太りやすい体質が生まれるのです。
また、自律神経の乱れにより過食をしてしまうと、より太ってしまう原因になります。
エストロゲンは血中のコレステロールから作られているため、日々の食事で卵やレバーなどを摂取することが効果的と言えるでしょう。
生活習慣の変化
中年太りの原因で最もわかりやすいのが食生活の乱れです。
忙しい現代人は、コンビニで食事を済ませたり、時期によっては外食の頻度が増えます。
また、パソコンを見たり座っている時間が長いと体に歪みが生じ、太る原因につながったり、時間がない、体を痛めているなどの理由から運動量が減ることも考えられます。
高脂質・高糖質な偏った食事や添加物の過剰摂取は摂取カロリーを増やし、運動不足によって消費エネルギーが低下すれば、太ることは必然だと言えるでしょう。
中年太りに効果的な食事ポイント
ダイエットと食事には深い関係があります。
必要な栄養素や注意点は多くありますが、その中でもダイエットを促進させるのに効果的な食事ポイントを3点ご紹介します。
低糖質ダイエット
糖質は摂取すると血糖値を上昇させ、脂肪の合成を促進させるインスリンを体内に分泌させます。
まずは、一日のエネルギー消費量に合わせて、
- 白米
- パン
- 麺類
- 芋類
などの糖質の多い食材を少し減らしてみましょう。
あまり運動していない日は消費カロリーが少ないため、摂取カロリーが上回ってしまうと太る原因に直結します。
空腹の状態で糖質を摂取しないこと、夕食で炭水化物を抜いてみることも効果的です。
食物繊維で腸内環境を整える
腸内環境を整えると、消化された栄養の吸収率が上がり、エネルギー消費が促進されます。
また、便秘が解消されたり、善玉菌が増えることで脂肪の蓄積を抑える効果もあります。
食生活の中で食物繊維を摂取することは比較的簡単ですが、ビフィズス菌と一緒に摂取するとで短鎖脂肪酸が作られ、基礎代謝をアップさせる効果があります。
おすすめの食物繊維の摂り方は以下の通りです。
- ヨーグルト+バナナなどの果物
- 料理におからパウダーを入れる
- 白米を玄米に置き換える
- パンをライ麦パンに置き換える
これらの食材は、気軽に摂取できる上に、置き換えることでより手間なく食物繊維が摂取可能なためおすすめです。
間食の重要性
ダイエット時、間食を減らしたり食べない人は多くいるでしょう。
しかし、ダイエットをする上で大事なのは、ストレスを溜めずに続けられることです。
間食も食事の一つとして、その日の運動量や食事量に合わせて楽しむことも、一つのモチベーションにつながります。
一回あたり、200kcal前後の間食が最適でしょう。おすすめの間食は以下です。
- カシューナッツ、アーモンド
- オレンジ、バナナなどの果物
- おにぎり一つ
- ハーブティ
- ハイカカオチョコレート
- サラダチキン
これらの食べ物は、それぞれビタミン、ミネラル、炭水化物、ポリフェノール、タンパク質など身体を作る上で重要な役割を担う栄養素を含みます。
日々の食事の中で、不足しがち・摂取しにくい栄養素を摂れるため、効果的な間食の摂り方だと言えます。
中年女性におすすめの運動方法
ピラティス
ピラティスとは、インナーマッスル、体幹などのコアな部分を鍛えることができるエクササイズで、マットピラティスとマシンピラティスの2種類があります。
自律神経が整われ、基礎代謝アップや脂肪燃焼が可能で、それにより痩せやすい体が期待できます。
マットピラティスでは自分の体重を利用したエクササイズ、マシンピラティスでは機械を使ってより負荷を軽減してトレーニングできるため、初心者の方におすすめです。
1回30分〜1時間、週2〜4回を目安に行いましょう。
筋トレでは鍛えにくいインナーマッスルをトレーニングできるため、身体全体が引き締まり、若々しい身体を手に入れることが可能です。
有酸素運動
有酸素運動とは、身体を動かすエネルギーとして酸素を使う運動のことで、筋肉や身体への負荷が比較的少なく、長時間継続することで脂肪燃焼や基礎代謝を上げるなどの効果が得られます。
主にウォーキング、ランニング、水泳やエアロビクスなどが代表的な有酸素運動です。体力がない人はウォーキングから、足腰が不自由な方は水の中でのウォーキングや水泳がおすすめです。エアロビクスは、ランニングなどの単調な運動とは違い、音楽に乗って楽しみながら行えるため、続けやすいと言えるでしょう。
パーソナルジム
自分の生活スタイルに合わせたトレーニングが可能です。
知識や経験がなくても、専属のインストラクターがアドバイスしてくれ、ダイエットを諦めていた人でも成功へと導いてくれるでしょう。
最近では完全オンライン型のパーソナルジムもあり、時間と場所を選ばず自分のライフスタイルに合わせてトレーニングができます。
本気で痩せたい人、自分1人では難しいという人は、パーソナルジムを考えてみてはいかがでしょう。
意識で変わる身体
痩せることではなく”維持すること”
「太った」と感じると、どうしても「痩せたい」という気持ちが強くなってしまいます。
しかし、単に「痩せる」ことだけが綺麗になれる要因とは限りません。
痩せていても筋肉がなければ年齢より歳をとって見えてしまい、栄養が足りていなければ免疫力が落ち、病気や怪我に繋がってしまいます。
40歳を過ぎたら、痩せることではなく体型を「維持する」こと、健康で内側から美しい身体を目指すことが、ダイエットの上で重要になってきます。
焦って過度なダイエットをすることは禁物です。
中年太りはたるみから
中年太りあるあるの「食事量が変わってないのに、体重は変わっていないのに太って見える」という問題について。
そもそも脂肪よりも筋肉のほうが質量が多いため、同じ体重でも筋肉がなければ体がたるみ、太って見えてしまう原因になります。
「脂肪を落とす」ではなく、「筋肉をつける」「脂肪を燃やす」という認識が、ダイエット方法と結果に大きく関わります。
筋肉で身体を引き締め、若々しい身体を維持していきましょう。
ストレスをためない食事法
ストレスの発散方法で一番簡単な方法が、「食べること」ではないでしょうか。
もちろん過食はダイエットを妨げる行為ですが、大事なのは、「なぜ」過食してしまったのかを知ることです。
過度な制限や運動や身体にも心にも負荷がかかり、続けることが困難になります。
チートデイといって、たまにはカロリーを気にせず食べる日を設けたり、いつもより運動できた日や目標を達成できたら自分にご褒美を与えるなど、メリハリをつけることがダイエットを続ける上で重要なポイントとなります。
まとめ
本記事では中年太りのメカニズムとダイエット方法について、重要なポイントを解説してきました。
中年太りは、歳を重ねれば誰にでも起こり得ることです。
「なぜ」中年太りになってしまうのかを知り、対策や有効なダイエットを行うことで、自分に自信が持てる、美しく若々しい身体を目指してみましょう。