- 結局痩せたいなら炭水化物は抜いたほうがいい?
- お米を抜いて体重は減ったが見た目の変化がない
- 炭水化物の太らない食べ方が知りたい!
このような悩みをお持ちではないでしょうか。
「ダイエット=炭水化物抜き」というイメージから、実際に主食を控えている方も少なくないでしょう。
一方でお米を食べたほうが痩せるといった情報もあり、どちらが正しいのか悩まれてはいませんか。
誤った無理のある食事を続けていると、ダイエットに失敗してしまうだけでなく、健康に悪い影響を及ぼすこともあります。
結論から言うと、炭水化物はダイエットの強い味方で、しっかり食べたほうが効率的に痩せられるのです。
本記事では、炭水化物を食べたほうが痩せられる理由や1日の適正量、食べても太りにくくするコツをご紹介します。
最後までお読みいただき、健康的に痩せるために参考にしていただければ幸いです。
炭水化物とはエネルギー源として最も大事な栄養素
「炭水化物」という言葉は誰もが知っていて、お米やパンを思い浮かべる方も多いでしょう。
ですがどのような働きを持つ栄養素なのか、どうして人間にとって必要不可欠なのかをご存じでしょうか。
主な役割や特徴についてご紹介します。
炭水化物とは
たんぱく質・脂質と並ぶ三大栄養素の1つで、エネルギー源としての重要な役割を持っています。
糖質と食物繊維に分けることができ、そのうちエネルギーとして利用されるのが糖質です。
カロリーは1gあたり4kcal、そして1gあたり約3倍の水分を含みます。
主な役割
重要な役割としては、
- 脳
- 神経組織
- 腎尿細管
- 精巣
- 酸素不足の骨格筋
などのブドウ糖をエネルギー源として利用する組織にブドウ糖を届けることです。
その中でも最も多くのブドウ糖を必要とする組織が「脳」です。そのため、不足すると疲れや集中力の低下などが起こりやすくなります。
炭水化物が太ると思われている原因3つ
人間が活動するために必要な栄養素であるにもかかわらず、ダイエットの敵だという意見があるのはなぜなのでしょうか。
炭水化物は太ると思われている理由をご紹介します。
炭水化物=高カロリーというイメージ
「炭水化物抜き」や「糖質制限」という言葉の影響を受け、ダイエット=主食を抜いたり減らしたりするものだと思いがちです。
そのため炭水化物はカロリーが高く太りやすいというイメージがついてしまっている方も多いのではないでしょうか。
血糖値が上がるため
糖質を含んだ食材を食べると血糖値が上がります。
炭水化物を制限することで血糖値の変動を抑えられるため、効果的だと考える方も多いでしょう。
炭水化物を食べると一時的に体重が増えることがあるため
炭水化物は、水分を多く含む食材が多いです。
代表的な白米では、1gあたり3倍の水分を含みます。
ご飯を食べると体内の水分量が増えるため、一時的に体重が増えたようにみえてしまうことが原因です。
糖質制限について
「糖質制限」という言葉を目にしたことがあるでしょう。
「低糖質」や「糖質ゼロ」と記載のある食品も増えており、ダイエット=糖質制限というイメージが強いのではないでしょうか。
糖質制限とは、主食のご飯やパンの摂取を抑える食事法です。
血糖値の大きな変動を抑えることでインスリンというホルモンの分泌が抑えられ、脂肪の蓄積を抑制するといわれています。
主食を制限するだけなので簡単に始めやすいですが、過度な糖質制限にはデメリットも多く健康に悪影響を及ぼす可能性が高いです。
以下からは、主なデメリットをご紹介します。
低血糖症による体の不調
炭水化物は脳のエネルギーとなる大事な栄養素です。
極端に減らしてしまうと、
- 思考力、集中力の低下
- 頭痛やめまい
- 眠気
- イライラ
などの低血糖の症状が出る可能性があります。
リバウンドしやすい
糖質を制限したダイエットは代謝が落ちやすくなり、日常での消費カロリーも減ってしまいます。
その結果、糖質制限をやめて普通の食事量に戻しただけでリバウンドしやすくなってしまうのです。
また、極端な節制の反動で食べ過ぎてしまうなどの可能性もあります。
タンパク質や脂質の摂取量が増えるため内臓に負担がかかる
糖質の量が減ると、糖質以外のたんぱく質と脂質の量が増えすぎる可能性があります。
肉や魚、脂の多い食材は消化に時間がかかり、内臓にも負担が大きいです。
腸内環境の悪化にもつながるので、それらの食材の過剰摂取にならないためにも炭水化物は必要なのです。
筋肉が落ちやすくなる
極端に制限することによりエネルギー源が不足し、筋肉を分解して補おうとしてしまいます。
筋肉が落ちると体重も落ちることがありますが、最終的に痩せにくい体になってしまうためダイエット成功とはいえないでしょう。
便秘になりやすい
炭水化物は水分量も多く、糖質1g当たり約3倍の水分が含まれています。
また、種類にもよりますが食物繊維を多く含む食材も多いです。
摂取量が減ると水分や食物繊維の不足により便秘になる可能性があります。
痩せ体質を作る!太らない炭水化物の食べ方のコツ
炭水化物は健康的に痩せるためには必須の栄養ですが、食べすぎや食べる時間帯により逆効果になる可能性があります。
食べ方や食材選びのコツをご紹介します。
野菜や汁物を先に食べる
糖質の摂取による血糖値の上昇を緩やかにするために「ベジタブルファースト」の食事法はとても有効です。
血糖値が急上昇すると、それを抑えるためにインスリンというホルモンが分泌されます。
インスリンは脂肪の分解を抑制する働きも持つため、インスリンが大量に分泌されないように血糖値の変動を少なくする必要があるのです。
食事の際に、
- 1.野菜
- 2.おかずなどのたんぱく質
- 3.炭水化物
という順で食べるようにするだけで血糖値の急上昇を抑えることができます。
低GI値の食材を選ぶ
GI値とは、食べ物を食べたときに血糖値がどれくらい変化するかを示した指標です。
GI値が低い=血糖値の上昇がゆるやかなので、ダイエットに有効といわれています。
GI値の研究に力を入れているシドニー大学の定義によると、GI値が70以上を高GI食品、55以下の食品を低GI食品とされています。
GI値別の食品を下記にまとめましたので、主食選びの参考にしてみてください。
高GI炭水化物 | GI値 | 低GI炭水化物 | GI値 |
---|---|---|---|
食パン | 95 | おかゆ(白米) | 57 |
フランスパン | 95 | 玄米 | 55 |
白米 | 88 | ライ麦パン | 55 |
餅 | 85 | オートミール | 55 |
うどん | 85 | そば | 54 |
そうめん | 80 | 中華麺 | 50 |
パスタ | 65 | パスタ(全粒粉) | 50 |
同じ白米でもおかゆにしたり、パンも小麦から全粒粉やライ麦で作られているものを選ぶことで血糖値を上げにくくできます。
よく噛んでゆっくり食べる
よく噛み時間をかけて食べることで、満腹中枢を刺激する「レプチン」というホルモンが分泌されます。
レプチンには満腹中枢に作用して食べ過ぎを防ぐほかにも、交感神経を刺激して脂肪を燃やしやすくする働きもあります。
レプチンが作用して満腹感を感じ始めるまでの時間は、食事開始から20分程度です。
早食いはダイエットにあまり良い影響を与えないため、ゆっくりと食事をするようにしましょう。
朝昼しっかり、夜は少なめ
よりダイエットを加速させたいのであれば、1日の主食の量を工夫して配分する方法がおすすめです。
1日の炭水化物の総量を減らすのではなく夜ご飯の量を控えめにし、その分朝昼でしっかりと食べるようにしましょう。
炭水化物の適量はどれくらい?
1日の摂取基準量は、男女ともに1日の総摂取カロリーの50〜65%といわれています。
- 例)1日1,800kcal食べている方の場合
- 1,800kcal×0.5~0.65%=900~1,170kcal
- 炭水化物は1g=4kcal
- 900~1,170kcal÷4=225~292.5g
- 炭水化物は1g=4kcal
- 1,800kcal×0.5~0.65%=900~1,170kcal
1日に225〜292.5gの炭水化物量が必要という計算になります。
お茶碗1杯分(150g)のご飯の炭水化物が55g程度です。
他の食材からも炭水化物が摂れるという点を考慮して、1日3回はご飯を食べるようにするとよいでしょう。
炭水化物はダイエットの味方!
ダイエットにも健康のためにも、炭水化物は必須です。
1日の適量や食べ方のコツを実践することで、かえって痩せやすくなるダイエットの味方といえるでしょう。
どうしても炭水化物をべることを躊躇してしまう、最適な食事のメニューが分からないという方には、パーソナルジムでのダイエットがおすすめです。
1人1人の悩みに合わせたメニュー組みやアドバイスが可能なので、不安のないダイエットができます。
体に必要な栄養をしっかりと食べながら、健康的にダイエットを成功させましょう。